山形 真室川漆器 漆器工房 学
Mamurogawasikki 塗師 佐藤 学
縄文から続く日本の伝統工芸
環境にも身体にも優しい 漆
山形県と秋田県の県境に位置する真室川町で漆の仕事をしています。町内ではただ独りの塗師(ぬし)です。工人歴は23年(2024現在)
地元の高校を卒業し漆の道へ。 真室川町うるしセンターへ研修生として入所し、基本的な漆塗りの工程や漆の加工法、基礎知識を学び4年間修行。
当時うるしセンターで漆の指導に当たっていた漆芸家の田代 淳氏に師事。
その後、独立。【漆器工房学】を設立。
地元には国の補助事業で植林した漆樹が沢山あるので、地元産の漆液を使用して仕事をして行きたいと考え、町内でただ独り「漆掻き」をしている
栗田 政次氏に漆掻きの指導を受け、自分で採取した漆を自家精製して素黒目漆(塗漆)を造り顔料を混ぜ使用しています。
ですが、日本産漆だけでは賄えないので漆屋さんから輸入漆を仕入れて使用しています。
古くなったり、縁が欠けたり亀裂が入った塗物の修理や輸入漆器(中国製)の塗り替えなども可能です。
~ お客さんから修理の依頼を受けたときのこと ~
「この塗り物は約100年前から家で代々使われてきたお櫃だから無くしたくないのよ。
漆が剥がれている所だけでもいいので塗り直してください。」 と持ってこられました。
思い出が詰まった漆器は修理費用が多少高くても塗り直して使うお客さんもいます!
1 各産地によって製作の工程が違うこと
2 どのような下地付けをしているか?
3 素地が腐っているもの
4 亀裂の間から水や油が浸みて下地が浮いている
※色々な破損の状態がありますが問題ありません!
知っておいて欲しいのが、最終の上塗りで埃対策を十分にしても空気中に浮遊している埃が塗面に付いて
固まってしまうこともあります。こればっかりはどうしようもないです。
100人いれば100通りの技・考え方があるので、それぞれ製造しているメーカーや工房で下地の工程が違うため修理が難しい物もあります。
そのため、漆器を買ったお店に依頼するか、その漆器を製造した職人さんに依頼するのがいいのです。
真室川町は森林に囲まれた自然豊かな町です。
真室川町には昔、漆工人がいました。
漆植栽の歴史もあります。